目の健康を守るために

加齢によって発症リスクが上がる白内障


白内障は、目の水晶体と呼ばれる部位が加齢に起因して徐々に白く濁ってくるのが特徴です。水晶体が白く濁る事で次第に視力が低下してしまいます。また、日々加齢と共に少しずつ症状が進行する事から、発症初期に発見される事が非常に稀という特徴があり、かなり症状が重症化してから発見されるケースが一般的です。

水晶体の主要成分であるたんぱく質は、加齢によって発生した活性酸素に起因して変化します。直径11mm程度の凸レンズである水晶体が白く濁る事が白内障の原因です。水晶体は、クリアであるほど外からの光を透過しますが、白く濁る事で視界全体に白い靄がかかった様になり、健常者に比べて外からの光が眼底に届く量が少なくなります。これに起因して昼夜で見え方が大きく異なるのが特徴です。

この眼病は、必然的に光量が不足する事から、光の少ない夜間は非常に視力が低下する特徴もあり、夜間の著しい視力低下で発症に気づく人もいます。治療には、一般的に発症初期にはピレノキシン製剤やグルタチオン製剤による点眼薬治療で進行を抑制する事が可能ですが、加齢が発症原因なので最終的には超音波乳化吸引術やピント調整機能の無い人工水晶体を挿入する水晶体嚢外摘出術などの外科的手術が施術されるのが現状です。